カナダ

カナダ

アメリカ合衆国と国境を接するカナダは、世界で2番目に大きい国土をもつ。豊かな自然と都会の調和が織りなす街並が人気で、バンクーバーは世界で最も住みやすい都市にも選ばれている。セリーヌ・ディオン、ア ラニス・モリセットなどのポップス歌手をはじめ、マイケル・J・フォックス、ジム・キャリーなどの映画俳優、日本でも有名になり、演劇とアクロバットと音 楽を見事に融和させた「サルティンバンコ」でシルク・デュ・ソレイユは、1984年以来、エンターテインメントの世界に革命をもたらした。

歴史文化

カナダといって思い浮かぶものといえば、「広大な国土」、「雄大な自然」などがまずあげられるが、そのバックグラウンドとなる歴史も又奥深いものがある。カナダのお金を見るとコインにはカナダ特有の動物、あわせてお札には英国エリザベス女王の姿があるのをご存知だろうか?

16世紀、フランスや英国の探検家 が次々とカナダへやってくるようになり、定住植民地を築くようになる。やがて、英国とフランスとの激しい抗争の結果、1759年にパリ条約が結ばれ、これら全植民地が英国の支配下に入った。
1867年にようやく自治権を持つ植民地になり、第一次世界大戦の参戦後、独立国として認められることとなった。これ が現在、カナダで英語とフランス語が公用語となる起原である。国の象徴である日本の天皇と似ているような気がするが、カナダの女王でもある英国女王は、 「君臨すれど統治せず」でその権限をカナダ総督に委任している。

そんな、歴史を背景にカナダの芸術文化面もいろんな顔を持っている。カナダの文化といえば、「赤毛のアン」だけではない。現代ではセリーヌ・ディオン、ア ラニス・モリセットなどのポップス歌手をはじめ、マイケル・J・フォックス、ジム・キャリーなどの映画俳優、日本でも有名になり、演劇とアクロバットと音 楽を見事に融和させた「サルティンバンコ」でシルク・デュ・ソレイユは、1984年以来、エンターテインメントの世界に革命をもたらした。
普段何気なく使っている電話は、なんとカナダ人アレクサンダー・グラハム・ベルによって発明され、現代では広範囲にわたる光ファイバーなどのインフラも整備され、まさに21世紀にふさわしいネットワークで国中を統合している。

政治

1993年10月の総選挙で、自由党が9年ぶりに政権をにぎり、以来、減税と社会福祉政策を掲げ、クレティエン政権は3期連続で政権を維持している。
その議会は、二院制をとっており、上院の議員は選挙で選ばれるのでなく任命制である。下院は主な立法機関で選挙区から1区1人ずつ選出される。少なくとも5年 ごとに総選挙を行なうように憲法で規定されている。

カナダでも選挙民は1回の投票で、選挙区を代表する1人を選出する。一般に下院において最大議席数をも つ政党の党首が総督から首相に就任するよう求められ強大な権力を与えられる。そして、首相が政権党の議員の中から閣僚を選ぶ。

気候

カナダはとにかく広い。広いがゆえに、気候も場所によって異なる。バンクーバーのある太平洋岸は比較的温暖で降雨量が多い。ロッキーを中心とする山岳部 は冬は積雪量が多く、夏は20度以上になるが天候は変わりやすく真夏でも小雪がちらつくことがある。
中部の平原地帯は通年で日照時間が長く乾燥した気候 で、寒暖の差が激しい。五大湖周辺は夏は他の地域に比べて高温多湿、冬は雪が多い。

東部大西洋岸は南北の気流・海流がぶつかる地域で天候の変化が激しい。 夏は涼しく、春・秋は霧が発生しやすい。針葉樹林帯が広がる北部一帯は夏が短く、冬はマイナス30度以下になる氷の世界だ。行く季節や場所にもよるが、カナダは夏でも朝夕はかなり冷え込むので、長袖のシャツやセーター、ジャケットなどはおるものは必携。もしチャーチルや北極圏方面に行くなら、真夏でもフリースやダウンジャケット、パーカーなどの重ね着の用意が必要。もっとも~40度にもなる冬がシーズンのイエローナイフなどのオーロラツアーには、現地で完全防寒ウエア、ブーツを借りることをおすすめする。また、紫外線の強い夏と冬はサングラス、帽子、日焼けどめも用意した方がいい。「寒い」というイメージの強いカナダだが、日本では味わえない、四季折々の自然を見ることが出来るだろう。

治安

誰もがまず思いつくことは「民間人も自衛のために銃の使用が許可されている国」ということではないだろうか。
実際、銃による犯罪は後を絶たないが、「自分 は外国にいる」という最低限の危機意識を持てば必要以上に怖がる必要はない。特に都市部においては、特定のエリアのみが危険地域として知られ、一般的にそれほど治安の悪さを実感することはないだろう。もちろん、危険地域や治安の情報はしっかりと収集しておく必要はあるのでガイドブックを利用したり、現地でつながりのある友人や講師などに尋ねたり、気を付けるようにしよう。基本的には、人通りの少ないところや夜間の外出などに気をつけていれば、犯罪から身を守ることができる。

物価

大都市では比較的モノの値段は高いといえるが、それでも日本の物価と同レベルである。田舎に行くほど日常で必要なものは安くなる傾向にある。季節のセール となるとかなりの値下げがあり、またアウトレットだと年中安い値段で洋服等を購入することができる。各州によってかかる税金(消費税など)の比率が違うの要注意。全体としては、一部(ホノルルやニューヨーク)を除き、日本より安いと考えて問題ない。

交通

アメリカ同様、国土の広いカナダでは飛行機が人々の足となる。多くの航空会社が各都市をカバーしている。更に、カナダを横断する全長5,000kmのトランス・カナダ・ハイウェイに加え、延べ約8万キロの道路網を利用した長距離路線バスがカナダのほぼ全市町村を結んでいる。

長距離バス会社の最大大手グレイ ハウンド・カナダは、トロント以西全域の路線バスを運行している。一部の地域では、他社バス会社と相互乗り入れしているが、北はノースウエスト準州やユーコン準州までカバーしている。東部でも、複数のバス会社がそれぞれ相互乗り入れしながら地域の路線バスを走らせている。時間があって、安上がりな旅ならバスでの移動をおすすめする。

鉄道ではカナダの国鉄VIAが、バンクーバー~トロント間を4日間かけて走るカナディアン号はじめ、カナダ全土でいくつかのセクターごとに路線を運行して いる。車窓から見るカナダは格別の思い出となるだろう。

言語

カナダの公用語は英語とフランス語。実際はケベック州をのぞいてほとんどの地域で英語が使われている。ケベックでもモントリオールやケベック・シティなど 比較的大きな都市やリゾートなど観光地では英語が通じるが、田舎へ行くと通じないことも多い。公共の標識や公立美術館の案内などは英仏両方で書かれていて、北の準州ではイヌイットの言語も併記されている。

時差

6つの時間帯にわかれている。
同じカナダでも時刻表等すべてその土地の時刻で表示されるのでカナダ国内の移動でも時差には注意が必要。またカナダではサ マータイムと呼ばれる夏時間を採用(サスカチュワン州を除く)している。毎年4月最初の日曜に時計の針を1時間進め、10月最後の日曜に針を元に戻す。したがって、夏時間では、日本との時差は1時間少なくなる。

ニューファンドランド標準時
(Newfoundland Time)
日本マイナス12時間30分→ セント・ジョンズ
大西洋岸標準時
(AtlanticTime)
日本マイナス13時間→ プリンスエドワード島、ハリファックスなど
東部標準時(Eastern Time)日本マイナス14時間→ トロント、ケベックシティなど
中央標準時(Central Time)日本マイナス15時間→ ウィニペグなど
山岳部標準時(Mountain Time)日本マイナス17時間→ バンクーバー、ビクトリアなど
太平洋岸標準時(PacificTime)日本マイナス15時間→ ウィニペグなど

祝祭日

1月1日元旦 New Year’s Day
イースターの直前の金曜日復活祭の金曜日 Good Friday
4月の第1月曜日復活祭 Easter
5月24日前の月曜日ビクトリア女王誕生祭 Vicotoria Day
7月1日独立記念日 Independence Day(The 4th. of July)
9月の第1月曜日レイバーデイ Labor Day
10月の第2月曜日感謝祭 Thanks Giving Day
12月25日クリスマス Christmas Day
12月26日ボクシングデイ Boxing Day